【2017年6月】東チベット・ラルンガルゴンパ最新情報その②(現地編)

その①からの続きです。

 

【結局どうやって行ったん】

ごめんなさい、これは私の見解が「今(外国人立ち入り規制中)は行かないほうがいい」なので、お伝えできません。事前にネットで必死に情報収集して、いろいろ総合的に考えるとだいたい一つ、ぼんやりともっとも実行可能性の高そうな方法が浮かび上がってくると思いますがおおむねそんな感じです。一部、面白半分で流行ってる(?)メイヨー作戦は①にも書きましたがやめたほうがいいよたぶん、、やってないから知らんけど。。

事前の情報収集の段階でセルタは絶対に危険だと思ったのでセルタには行ってません。

 

【実際今のラルンガルゴンパはどうだったん】

以下写真でお伝えします。すべて2017年6月の訪問時に自分で撮ったものです。

 

☆よくある素敵なやつ!(ジオラマモードとかビビッドモードとかで撮りました)

さもピュアに普通にこうだった風に紹介されてる記事とかありますけど、実際はもうちょっと全体的にくすんでるからあんまり期待しないほうがいいよ!

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☆ありのままのやつ(ふつうのモードでそのまま撮った場合) 

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☆工事状況等

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入って早速なんかすごい画一的な工事をしている…

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 取り壊された一角、がれきの山

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 道もなんかだいぶ工事モードな感じ

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少し遠くから見ると、この縦のラインが階段?かエレベーター?かロープウェイ?でも作る予定か何かの取り壊しエリア(?) あとクレーンがやたら視界に入ります

 

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夜でも、取り壊された一角はよくわかります。

 

誇張でも控えめに言うでもなく、外側の現状だけ見ると実際はこんな感じでした。

 

で、これを見て(そして色んなリスクを考えて)私が言いたいのは、たぶん、外国人立ち入り禁止だってのを知ってて、来年には解放されるってのを知ってて、それでも今行きたいという人の中には、「改装後のラルンガルゴンパは従前のラルンガルゴンパと全く違ったものになってしまっているのではないか」という危惧をしているひとが少なからずいると思うんですね。

大丈夫だ、もう遅い。

はい、もう、今行っても、かなり取り壊し進んでます。。そして建設ラッシュです。

もちろん、従来の姿を残してる部分もあるっていうかたぶん大半は残ってるんですが、(取り壊し始める前の姿を知らないのでなんともいえませんが、縦ラインで何列かガラッと取り壊されているような印象で、8~9割くらいは残っているように見えました。)そこは今後も残される部分で、来年の開放時に行っても変わらないままのはずです。

 

まあね、うちら外国人が、のんきに「景観的には8~9割は残るっぽいよー」とは言っても、実際に取り壊されたエリアに住んでた1~2割のチベット僧のひとたちにとってはそれは景観じゃなくて本当に生活してた家なわけで、そのひとたちはじゃあどうしてるんだっていうのは本当にまた別の大きな問題ではあるんです。

ただ、今、東チベットとかラルンガルゴンパに旅行を考えてて、このブログを見つけてくれたような人は、たぶんそこの問題を掘り下げたいわけではなくて純粋に「今、自分が行くことの可否」を判断したいんですよねきっとそうだよね?で、どっちかというとなんか秘境っぽいし行きたいから行っちゃおうかな?てなんか雰囲気で考えてるよね?私も行く前はそうだったからよくわかるよ!

でも、実際、外国人として無責任なこと承知であえて言うけど、景観的な意味合いでいえば、今はもう壊されるところは壊されちゃってて、どこも工事で、今行ったからって従前の、100%チベット僧たちの手作りのラルンガルゴンパではもうないのかなと感じました。ただ、景観的な意味では8~9割は残ってるし、それは今じゃなくても来年の解禁後でもやっぱり残ってるから、別に今どうしても行かないといけない理由がもう何もない。はず。

チベット仏教徒の修業の場という意味での聖地ではまだあり続けると思うし、けどそれはうちら外国人の立ち入り禁止の有無にかかわることはないから、それだったら解禁された後に、ゆっくり行った方がいいと思うんです。

逆に今だとね、公安対策で中国人のふりして潜入することになるから、チベット人漢民族に対する気持ちを考えるとなんだか複雑で。

私も一回石投げられましたし。(風景を撮ろうとしてたら、道の前を歩いてた尼僧の女の子が、たぶん自分を撮ろうとしている勘違いして、何か叫んで石投げてきた)

「風景撮ろうとしてたんだよ」って弁明しようにも言葉通じないからジェスチャーにならざるをえないし、かといって言葉通じなくて道でモタモタしてたら近くにいる公安に捕まるかもわからないしで、頭を下げることしかできなかったのだけど、、まあこれも外国人の解禁前後で石が飛んで来る来ないは変わらないんでしょうけどね…!

 

話が逸れました、ごめんなさい。まとめます!

 

 【まとめ:タイプ別今行かないほうがいい理由】

①インスタ族

あの、あれです、インスタ映えするようなすごいきれいな写真をなんか撮って「よかったよー」と言いたいタイプの旅行者の方は、潜入できればそれは普通に言えます。言えますけど、今、色んなリスクを冒してまでそのために行くのはあまりにも無謀です。また、工事風景ばかりでインスタ映えもしづらいかと思います。来年になれば外国人も公式に行けて、何かと景観やインフラ的な整備もされていると思いますので、今回は渡航を中止してください。

②知的好奇心族

現状を知りたい好奇心の強いタイプの旅行者の方は、あの、私の見た限り上記の通りなので、これで堪忍してください。「なんか外国人立ち入り禁止だからものすごい人道的にまずいことをしてるんじゃなかろうか」などという憶測はふらっと数日間、言葉のわからない外国人が立ち寄ったところでわかるものではないですし、現地に行くよりは、チベット問題の文献読んだ方がよっぽど理解進むと思います。で、来年の解禁後に、日本人として、まっとうに訪問して、現地の人と話をするのが一番いいと思います。

ちなみに、 取り壊された僧房のもとの住人は、仮設住宅みたいのがあるらしいという話は聞きましたがそのあたりの真偽や詳細も外国人丸出しで聞いて回るわけにはいかず、わからずじまいでした。

③タイプ:ワイルド

 なんか立ち入り禁止にチャレンジかっこよくね?いってみよー!的なワイルドな旅行者の方は、どうしようかな…。。ひょーっとしたら運よく行けてしまうかもしれないですけど、たぶん捕まりますし、行ってしまった私が言うのもなんですけど、本当に本当に、自分でよく考えて、最大限の情報収集をして、慎重に行動してください。現地のひとに「親切にしてもらって嬉しかったー♪」だけで済む話ではないと自覚をしてください。

エスト困難なかっこいい秘境でしたら、私的にはトルクメニスタン地獄の門とかいいんじゃないですかね!私時間あったらめちゃ行きたいです!あそこも埋め立ての話が出ているらしいですし、たぶん急いだほうがいいですよ!今年の夏休みは地獄の門で、ラルンガルゴンパは来年にしましょう!

 

長くなりましたが以上、実際に行って私が感じたラルンガルゴンパ情報でした。

 

つらつらと書いてしまいましたが、「確かに行けて良かったけど、あそこまでのリスク(現地の人にかける迷惑も含め)を冒して、今のこの外国人訪問禁止時期にあえて行くほどの特別な何かは何もなかった。」というのが正直なところです。

行こうとして情報収集をしようとしている方たちには耳の痛い話になってしまったかと思いますが、あと1年待って、外国人として公式に(?)行った方が、きっといい旅行になると思います。

そして行ったら整備後どんな感じだったか教えてください☆

読んでくれてありがとうございました!

【2017年6月】東チベット・ラルンガルゴンパ最新情報その①(葛藤編)

2017年6月に2週間かけて、東チベットはカム地方に行ってきました!

詳細な全行程はおいおい書きたいのですが、おそらく東チベットを目指す旅人の一番の関心事であろうラルンガルゴンパにもこっそり(たいへん運よく)訪問することができたので、取り急ぎラルンガルゴンパ関係だけまとめたいと思います!!

 

写真は事前に調べて作ったいろんな地理関係のざっくりしたメモです、実際違ったこともいくつかあるのであくまでご参考までに!

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行けましたが、結論を申し上げますと、「みんな今行くのはほんとやめたほうがいい」というのが私の個人的な所感であります。

理由も現状も、私の感じた範囲で包み隠さずお伝えしますので、今、この外国人立ち入り禁止時にあえて凸ろうとする若人たちの抑止力に少しでもなれば幸いです。

危険とかじゃなくて、危険は危険ですけど、一番は現地の方に迷惑をかけるので、現状はありのまま撮ってきたので、それを見て納得だけしてもらって、実際外国人が行くのは来年に解放されるのを待ったほうがいいよ!!

 

【事前に調べてた情報】

・外国人立ち入り禁止なう(2016年6月くらい~)。

・中国政府が、一部取り壊し&観光客向けに改装?して、2018年9月(2017年9月の説もあり、詳細は不明)には外国人にも解禁予定。

・改装後の完成予想図はとある有名な情報サイトで購入して見てた。

・ラルンガルゴンパ観光の拠点となるセルタ(色達)行きのバスのチケットは買えないし、運よく買って乗れてもワンダ(翁達)の検問でつかまるらしい。

・ただ、ワンダの身分証チェックを、寝たふりまたは「没有(メイヨー、ありませんて意味)」で乗り切った猛者もいるらしい(けどこれは確実じゃなさすぎるので、本気で行くことだけにコミット笑したいならやめたほうがいいと思います)。

・特に2017年GW以降くらいから、凸ろうとしてる日本人が激増してて、現地警察も見過ごせない数になってきちゃってるから、本当にやめたほうがいい。

・ラルンガルゴンパじゃないけど、知り合いの知り合いのお父さん(昆虫採集が趣味)がチベットで虫捕まえて、虫捕まえた瞬間に公安にスパイ容疑で捕まって何日か拘留されたって話を聞いてまじで恐れおののいてた。

 

【現地(成都)で仕入れた情報】

・「セルタ外国人無理だよ、捕まった人知ってる。アチェンもやめたほうがいいんじゃない?」(ゲストハウスの成都ボーイ)

・運よく行けた人もいるらしいけど、捕まって(泊まってるホテルに公安乗り込まれて?)写真データ全部消された人もいたらしい。

・捕まって公安に成都まで送り返された人もいるらしい。

・早朝とか深夜とかに検問を抜けようとして、かなり無茶をした人がいたらしい。

・行けた人でも、「行ってよかった。」と言っている人はいない。みんな「アチェンがよかった。」と言って帰っていくらしい。

・要はやめたほうがいい。

 

【行くことになった(した)経緯】

・すごい悩みました…。

・いやもうこれでも一応定職あるし、家族も日本で待ってるし、まあ事前に調べてた時にもわかってはいたことなんですけど、捕まったとして、うちら外国人は最悪拘留&国外退去ですみますけど、現地でうちらのわがまま聞いて乗り合いタクシーとかに乗せてくれる運ちゃんとか、現地で泊めてくれる宿の人とかは、本当にずっと東チベットというか中国という国で生きてて、彼らの生活とか家族があるわけです。

現地の警察の匙加減一つで、罰金とか車没収とか営業停止とかにならないとは言い切れないわけです。

そこまでの、自分の危険、というか自分に関わってしまうことになる人たちの迷惑を顧みず行くべきところであるのか、それをほんとに一晩考えました。

けど結局私は行ってしまったんですけど…。わからなかったから。

出発前に、東チベットの旅行ブログ漁れるだけ読んだけど、行けた人は「行けましたー!よかったですー」だけの内容だし、行けなかった人は「だめでした残念です」だけの内容だし、だけとか書いちゃったけど、行った人も行けなかった人もそれぞれの色んな経験と思いがあってのその結果ではあるんでしょうけど、そこまでのリスクを冒して見に行くべきものであったのかを本当に考えているひとはいないように見えたので。

 

私なんかがこんなん言うのほんとおこがましいんですけど、実際に成都で、ラルンに行くことを止めてくれる人はやっぱり良識人で、良識人だから自分と現地の人たちの無理を冒してラルンには行かないから、ラルンの状況を自分の目で見ては知らないし、かといって突入できちゃって「よかったですー」ってネットに書いてるちょっとやんちゃな若人は、その裏のリスクには若干気が回っていないように見えてしまうし、けどほんと行きたい側の旅行計画立ててる側からしたら「よかったですー」だけ見たくもなるだろうし、そのどっちの側面もできるだけ考えて、実際行けるなら行ってみて、今まさに行こうか悩んでる人にむけて、どうだったかを書こうって思いました。

 

長くてごめんね!その②に続きます。